インドの自動車会社タタモーターズの子会社タタモーターズ・タイランド社は、5億バーツを出資して、バンコクに新たな自動車組立工場を建設する予定です。
この計画は、Thonburi Automotive Assembly Plant Coとの10年契約が5月末に失効した後に発表されました。
サンジェイ・ミシュラ最高経営責任者(CEO)によると、タタの自動車(主にピックアップトラック)は、バンコクにあるBangchan General Assembly Co(BGAC)において組み立てられることになります。BGACは、中国のピックアップトラック「フォトン」の組み立てを行っているPhra Nakorn Automobile Co(年間生産能力1万台)の子会社です。
ミシュラCEOによると、タタはBGACと5年間の組立契約(5年ごとに契約更新可)を確定しました。BGACの工場では、タタ自動車の製造が10月から開始される予定です。
BGACの工場は大量の従業員を雇用しているため一交代制で、1年間にピックアップトラック「ゼノン」を8,000台、小型トラック「スーパーミント」を2,500台組み立てる能力を有しています。

「5月から9月までは、両モデル用に2本の組立ラインを導入する」とミシュラCEOは述べています。
タタは約1,200台の「ゼノン」を在庫に抱えており、新工場で生産が再開されるまでは、今ある在庫から顧客に販売されます。
「タイの自動車市場が競争的であるという私どもの確信は今も変わっておりません。だからこそ過去10年間、当地における自動車事業に40億バーツを投資してきたわけです」とミシュラCEOは語っています。
2008年に設立されたタタ・タイランド社は、自動車の国内販売が過去3年間の減少を経て、昨会計年度は力強さを取り戻したと発表しました。2016会計年度(2016年4月−2017年3月)の販売台数は、前会計年度比19%増の1,344台でした。同じく2016会計年度の「ゼノン」のマレーシアへの輸出台数は、前会計年度比17.4%増の297台でした。
タイの自動車市場は改善していることから、タタ・タイランド社は、現会計年度に2,700台を販売できると期待しています。同社はまた、今年のマレーシア向けピックアップトラックの目標販売台数を300台に設定しています。