交通安全の向上を目指す「ストップ・ザ・クラッシュ」キャンペーンがタイで開始

交通事故から命を守るための最新の衝突回避技術の普及を目指すグローバル連携の取り組み「ストップ・ザ・クラッシュ」キャンペーンが5月12日、タイのバンコクで始まりました。タイは、交通安全事情が世界でも最悪な国の一つです。
 バンコクでのイベントは、2016年11月にマレーシアのクアラルンプールで実施されたASEANのキャンペーン成功を受けたものです。マレーシアのイベントでは、横滑り防止装置(ESC)が2018年6月から同国で義務化されることが交通相から発表されました。

 タイ国内の交通死亡事故の約4分の3は自動二輪車または自動三輪車が原因となっていることから、バンコクにおけるキャンペーンは、オートバイの安全技術に重点を置いています。「ストップ・ザ・クラッシュ」で実演された二つの技術、オートバイ用アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)と死角検知(BSD)システムは、タイにおける交通死亡事故を減らし、多くの命を救ううえで非常に大きな効果を発揮するでしょう。
 「ストップ・ザ・クラッシュ」では、その他ESCや衝突被害軽減ブレーキ(AEB)などの技術も実演されました。このイベントは、タイ内務省、世界保健機関(WHO)、モンクット王工科大学ラートクラバン校(KMITL)およびタイ健康促進財団が後援しています。
 タイ版「ストップ・ザ・クラッシュ」は、ロンドンモーターショーやウルグアイのモンテビデオでのイベントに続く、国連世界交通安全週間「スロー・ダウン」への連携支援の一環として開催された第4回「ストップ・ザ・クラッシュ」イベントです。
 以下は、「ストップ・ザ・クラッシュ」に関する主要関係者の発言です。
◇「ストップ・ザ・クラッシュ」のデービッド・ウォード事務局長
「『ストップ・ザ・クラッシュ』はタイにおいて歓迎されています。この国は交通安全上の深刻な課題を抱えておりますが、オートバイ用ABS、ESC、BSDによってそれが改善される可能性があります。」
「『ストップ・ザ・クラッシュ』へのタイ政府の参加を嬉しく思います。私どもとしては、タイ政府に法律の制定を強くお願いしたい。それが、交通死亡事故を減らすためのいちばんの近道だからです。」

◇タイ内務省災害防止軽減局のコブチャイ次長
「われわれは、国連交通安全週間中の本日、タイにおいて『ストップ・ザ・クラッシュ』を開催できることを非常に喜ばしく思います。タイの車は、重い二輪車からなり、オートバイ用ABSや死角検知(BSD)などの実証済み技術は、衝突防止に役立つでしょう。」
「『ストップ・ザ・クラッシュ』は、タイ市場への救命技術の導入を加速させる大きな効果を持ち、命を救うことに役立ちます。われわれはその目的を達成するため、グローバルNCAP(新車アセスメントプログラム)および『ストップ・ザ・クラッシュ』パートナーシップとの緊密な協力関係を継続していけることを楽しみにしております。」

◇タイ交通安全システム改革特別委員会委員長兼「交通安全立法議員のグローバルネットワーク」リーダーシップ会議メンバーのニコン・チャムノン下院議員
「国連世界交通安全週間の期間中、タイにおいて『ストップ・ザ・クラッシュ』が実施されることは素晴らしいことです。わが国の交通死亡事故の増加を食い止めるうえで、安全技術は喫緊に必要とされています。」
「今週発表された第4回交通安全宣言(RoadSafety Manifesto)は、世界各国の国会議員が自国で制定する交通安全法規のひな型を定めています。わたくしは、わが国にとって大いに必要とされ、命を救うことに役立つ二つの技術、ESCとオートバイ用ABSに関する法律をタイ政府が『ストップ・ザ・クラッシュ』後に制定することを願っております。」

◇ASEAN NCAP事務局長のカイリル・アンワル・アブ・カシム博士
「ASEAN NCAPは、自動車の安全性レベルを評価するための衝突試験を実施しております。われわれが与える格付けは、自動車が衝突発生時に乗員をどれだけ保護することができるかを示しています。われわれは今年初め、各自動車にどれだけ事故の発生を予防する能力があるかを評価することによって、基準を引き上げてきました。『ストップ・ザ・クラッシュ』は、自動車の救命技術を促進する取り組みです。世界中の研究が示しているとおり、ESCは、制御不能となった自動車の衝突がもたらす死亡事故の少なくとも40%を防止し、危機的状況に陥った際の操縦制御の大幅な改善によって衝突リスクを低減させることができます。われわれは、こうした情報を広く知らせることによって、顧客が新車購入時に安全技術について絶えず話し合うようになることを願っております。」